さあ今回のトピックは仮定法です!
すごく便利で使いやすい「仮定法」なんですが、
学校の教科書や、文法書とにらめっこばかりしていると、
「ややこしいから使わない!」
となってしまいがちなんです。今日はそんな仮定法における「なぜ?」と
その使い方を徹底解説!リラックスしていきましょう!
Let’s get started!
Contents<目次>
仮定法ってなに?
仮定法とは、「もし~だったら」や「もしあの時に~してたら」というように、
みなさんの「もしも」を表現する方法のことです。
もしもというフレーズが出てきた瞬間に皆さんの頭に思い浮かぶあの単語。
そうです、「if」です。では「if」を使った例文を作ってみましょう。
If he comes back, I will call you immediately.
(もしあいつが帰ってきたら、すぐ電話するよ。)
この文は間違いなく「if」を使っているのですが、
残念ながら今回ご紹介したい「仮定法」ではありません。
これはただ、「彼が帰ってくる→電話をする」という
現実に起こりうる「条件」の関係でしかありません。
では仮定法とはいつ使うのか?
それは「impossible」な「もしも」を伝えたいときなんです。
「ありえない」状況、「ありえない」願い、すべての「ありえない」を表現できるのが、
この仮定法なんです。
例えば、放課後、教室でほうきを振り回している男子がいたとしましょう。
そんな男子たちをみて学級委員長の前田さんはこう言います!
「ちょっと男子ぃ~?もし私があなた達だったら、そんなアホなことはしないわ!」
あの真面目で有名な学級委員長の前田さんが、ほうきを振り回す男子と入れ替わるなど、天地がひっくり返ってもあり得ません。つまり、「”わたし”が”あなた達”になる」ことなど絶対に「impossible」なんです。
このように仮定法を使えば、あなたの「もしも」を無限大に表現することができます。
さあ、次は仮定法のルールの説明です。難しくはありません!
ちょっと頭を柔らかくするだけ!
仮定法のルール
動詞を”うしろ”にずらす
仮定法のルールは単純です。結論から言いますと、「時制を一つ後ろにずらす」だけです。
先ほどの例文をみてみましょう。
If he comes back, I will call you immediately.
(もしあいつが帰ってきたら、すぐ電話するよ。)
僕がこの例文を「仮定法」の文でないと判断したのは、
if節の動詞が「現在形」だったから。
「現在」の「もしも」を伝えたい場合、動詞を「過去形」にする必要があります。
つまり、
If he came back, I woud call you immediately.
(もしあいつが帰ってくるようなことがあったら、すぐに電話するよ。)
日本語訳を見てください。
仮定法にしたことで、あいつが「普段かえってこない」ニュアンスが生まれたでしょ?
これが仮定法なんです。ではなぜ過去形を使うのか?そのメカニズムを解説します。
なぜ”過去形”を使うのか?
先ほども伝えた通り、仮定法には、(これから起こることを仮定をする場合)過去形を使わなければなりません。
その理由として、「現実から遠ざける」という働きが関係していると考えています。
ところで動詞には4つの変化が存在しますよね?
do - did - done - doing
この4つは「do」という動詞から生まれた変化ですが、「do、did」と「done、doing」ではその役割が大いに異なります。
僕は前者を「マジ動詞」、後者を「形容詞」と読んでいます。
決定的違いは、図にもあるように「be動詞があるか否か」。
「be動詞」があるということは、動詞というよりは「状態」を表す「形容詞」に近い単語であるということを意味します。
つまり、真の動詞は「do」、「did」のみということになります。ゆえに「マジ動詞」。
動詞の変化については、こちらの記事をご覧ください。
そして「仮定法」とは「現実から遠ざけられた”もしも”」を表現する方法。その結果、
残った2択の動詞の中で、なんとか「ありえなさ」を演出しようとした結果、「過去形」になったという訳です。
助動詞も”過去形”に!
助動詞には、可能性を示す縦の軸と、時制を表す横の軸があります。
例えば「will」であればこんな感じ。
仮定法がありえないことを表現するんだから、助動詞もその「可能性」を下げてあげる必要があります。
そういう訳で、「will」は「would」に、「can」は「could」になるわけです。
助動詞についてはこちらの記事をご覧ください。
過去の文を仮定法にしたい場合は?
つまり、
「もしそこに僕がいたら、マイクを助けていた。」
というように、「現実には起こっていないけど、もしも~だったら」ということを伝えたいときですね。
そんな時は、「完了形」を使います。「did」は「had done」に、「will」は「will have done」に!
図にするとこんな感じ!
図説
仮定法の仕組みを<これから(現在)>と<あのとき(過去)>に分けて図にまとめてみました。
<これから(現在)>の仮定法
If I won the lottery, I would buy a car.
(もしも僕が宝くじを当てたなら、車を買うだろう。)
<あのとき(過去)>の仮定法
If I had won the lottery, I would have bought a car.
(もしも僕が宝くじを当てたなら、車を買うだろう。)
ワンポイント
私見ですが、仮定法は前半(if~)と後半(I would~)の文で分けて考える必要があると思います。
例えば、「あのとき宝くじに当たってたら、いまから車を買うだろう」という英文を作りたい場合、
- 「当たってたら」 → 過去の文
- 過去の文 → If had done
- If had done → I would have done
- If I had won the lottery, I would have bought a car.
という思考のルートをたどってしまいがちですが、
この文の場合、当てたお金をいつ使うのかは本人次第なので、
「過去」にお金を得たとしても、車を買うのは「これから」だってことは大いにあり得るんです。
そういう訳で、
前半(if~)
「これから(現在)」:If I did(過去)~
「あのとき(過去)」:If I had done(過去完了)~
後半(I would~)
「これから(現在)」:I would / could / might / should
「あのとき(過去)」:I would (could / might etc.)have done
というように前半と後半で時制に合わせて使うのがベストだと思います。
さあ、初期装備は手に入りましたよ!実際の会話で使い方を覚えましょう!
Chit-chat (もし宝くじがあたったら)
Jack
Shoot, I lost the lottery.
(くそ! 宝くじはずれたー。)
Mateo
Yeah, me too. If I had won, I would have bought a fancy car.
(ほんま、俺もやわ。もし当たってたら、高級車買ってたなあ。)
Jack
Nice! If I had won, we could have all-you-can-eat expensive sushi tonight.
(いいやん!俺はもし当たってたら、今夜は二人で高級寿司食べ放題やったな。)
Mateo
Look! there's a lottery ticket on the floor!
(見てみろ!床に宝くじ落ちてんぞ!)
Jack
No way!
(まじかよ!)
Mateo
It's mine! What would you do if it should be a winning one?
(俺のやからな!もし万が一当たってたらどうする?)
Jack
If I were you, I'd share and share alike with the friend in front of you.
(もし俺がお前やったら、目の前の友達ときっちり半分こやな。)
Mateo
Let's check it out, let's see.
(よっしゃ、みてみよか!どれどれ、、)
Jack
Go ahead! You know, the odds are pretty high though. If you...
(いったれ!まあ倍率めっちゃ高いけどな、当たったら、、、)
....what's wrong with you?
(、、どうした?)
Mateo
... it’s a winning one...
(、、あ、当たってる、、。)
Jack
What? What did you say? Say that again!
(なんて? なんて言った? もう一回言って!)
Wait! Where are you going? Don't run away!
(ちょまてよ!どこ行くねん!逃げるなぁああ!)
解説
過去の「もしも」:If I had done~
Mateo
If I had won, I would have bought a fancy car.
(もし当たってたら、高級車買ってたなあ。)
Words
● win the lottery: 宝くじに当たる
● a fancy car: 高級車
「would」VS「would have」
Jack
If I had won, we could have all-you-can-eat expensive sushi tonight.
(いいやん!俺はもし当たってたら、今夜は二人で高級寿司食べ放題やったな。)
Words
● have: 食べる
● all-you-can-eat: 食べ放題
でも実はこのパターンは日常会話ではあまり使わないんです。
入試では頻出なんですけどね!
万が一:If I shoud~
Mateo
What would you do if it should be a winning one?
(もし万が一当たってたらどうする?)
Words
● a winning one: 当たってるやつ
● What would you do?: どうする?
「should」を使うと「万が一」というニュアンスを与えることができるよ!
ちなみにこの「should」の言い換え問題がよく出ます。
「should」の言い換えが何かわかりますか?
「were to」です!!
はい、正解!
「should」=「were to」で覚えてくださいね。
仮定法のbe動詞:If I were~
Jack
If I were you, I'd share and share alike with the friend in front of you.
(もし俺がお前やったら、目の前の友達ときっちり半分こやな。)
Words
● If I were you~:もし僕がきみなら
● I'd: 「I would」の省略
● share and share alike:平等[均等]に分配[負担]する
● in front of~:~の前
仮定法のbe動詞も過去形になります!でも気を付けて!
どんな時もその形は「were」!
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いかがでしたでしょうか?みなさんのお力になれましたか?
仮定法を理解するためにはまず助動詞の雰囲気を知ることが大切です。
地道に行きましょう。もしわからない点がありましたら、ぜひお聞きください。
コメントお待ちしております!